気 軽 に 市 民 講 座
相続・贈与
夫と父が交通事故で同時死亡の場合の相続は
夫とその父親が交通事故で即死しました。事故現場は山奥のため死亡時刻が
はっきりしません。子供がいないのですが果たして私には相続権があるのでし
ょうか
相続の場合は、死亡の時期の前後によって相続財産を取得する割合が異なっ
てくるから、相続人にとっては重大な問題です。たとえば、夫と子供が死亡した
場合に、夫が先に死亡したとすれば、まず夫の財産について、妻が2分の1、子
供が2分の1の割合で相続し、その後に子供が死亡したために、子供の財産で
ある相続した2分の1の財産について、子供の母である妻がその財産を取得す
ることになり、結果的には夫の財産全部を妻が取得することになります。
しかし、子供が先に死亡した場合は、子供は夫の財産を受けることなく死亡する
ことになるため、夫死亡による財産は妻が3分の2、夫の両親が3分の1の割合
で財産を相続することになり、内容的にはかなり異なってきます。
民法は「死亡したる数人中、その一人が他の者の死亡後なお生存したること分
明ならざるときは、此等の者は同時に死亡したものと推定す」と規定してます。
同時死亡推定主義といわれるものですが、この同時死亡推定主義は、共同の
事故にある場合だけではなく、一般に死亡の前後が不明な場合にも適用されま
す。今回のケースですと、被相続人と相続人が同時に死亡したと推定することは
、被相続人が死亡したときにはその相続人もいないということになり、相続関係
は発生しないことになります。つまり、妻は夫が父から相続するはずだった遺産
を相続することは出来ないことになります。
また、注意して欲しいのは、もし子供に子供(孫)がいるときは、その孫につい
て相続権が認められ、孫は代襲相続により相続を受けることができます。
同時死亡推定の規定はあくまでも推定であるから、死亡の前後がはっきりしてい
ることを立証すれば、原則に戻り処理されるのですが、立証は大変困難であると
思ったほうがよいでしょう。
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